子どもたちのアフリカンアート
絵が形になってきた!
バカンス(長期休暇)中、週に2~3回例の孤児院に行っては、もう一人のボランティアの方と絵画活動→子どもたちとダンス♪ をしていました。
最初はどう描いて良いかわからない子ももちろんいましたが、なんとか仕上げることができました。その一部を少し載せます。
テーマは自然、環境、家族などです。
それぞれ個性が出ています。
独特な色使い。本人が過去に住んでいた村とおうちを描いたのでしょうか。
水玉模様がきれいな絵。指で模様をつけています。
斜め右上にはワンピースを着た女の子が描かれています。
自分を描いたのかな?
ちなみにですが、横の子は自分の描いた絵じゃないものを持っているので写してません(;´・ω・)
よく、自分の絵じゃなくて、裏に他人の名前も書いてあるのに、我が物顔で絵の具を塗り始める子がいて大変でした。
他人の物を自分のもののように使ったり、物を大切に使わなかったりという様子は、ここでたくさん見たので、今後学校での活動の中でもよく見る風景なんだろうなぁとちょっと身構え^^;
左は森、右は大地と青空。真ん中の木は地球をイメージして描かれてあります。
子どもたちは本当に絵の具が大好きです。使っていくうちに、だんだんどのタイミングで水を使えば良いかや筆の加減が分かってきたようで、何も言わなくても自分でどんどんやっていけていました。
アフリカらしい自然と人と動物が共存した素敵な絵がたくさん生まれました。
集中している顔を眺めていて、とてもうれしかったです。
初めて絵の具を使って最後まで仕上げた時の子どもたちの満足そうな顔は忘れられません。これからいろんな芸術作品に触れさせたり、塗り絵をさせたりする機会も与えられたらいいなと思いました。
絵を乾かしている間は外でみんなで元気に歌って踊る!!
彼らのテンションはマックスです^^
さあ、明日でバカンス終了!7日月曜日からは各学校に挨拶回りにいきます。
どきどき。
遠くだったものが、身近にある。
日本人も今は危険な状態におかれていることはもう周知のとおりですが、
いざアフリカのカメルーンに来て、北部でテロ活動が行われている情報が何度も入ってくると怖いものです。
家の周りで住人がボコハラムという名前をさけびながらさわいでいたりすると、(たった今がそうだったのですが…。)周辺でテロがおこったのかとハラハラします。そんな時は、すぐさま現地の人や隊員から情報をもらったりしています。
日本では経験したことのない行動をカメルーンに来てからやっています。
何人もの子どもや女性が彼らテロ組織によって誘拐され、自爆テロとして使われたり、兵士と無理やり結婚させられたりしています。またその赤ちゃんは売買され、テロの仲間として育てられているとも現地の人から聞きました。
今北部に行くことができないのはそのためです。自分たちの命のためです。
首都で語学訓練を受けているときも、何度か北部でテロや誘拐事件がおきていて、
会話練習の内容は自然とその内容についてでした。
ある日の会話の時間でのこと。
先生「もしあなたの生徒が机に銃を置いていたらその子になんて言う?」
私「え………….。」
先生「見た目は子どもでも、考えていることは子どもじゃないんだよ。」
先生からのこの一言はショックで、いろいろ考えさせられました。
宗教、過激派の心理、平和、人権、教育の重要性。
そして
アフリカでの情操教育の役割と国際協力。
いろいろ考えさせられる今日この頃です。
新学期と子どもと、そしてお金
カメルーンの学期制を紹介します。
1学期:9月第2週~12月第3週
2学期:1月第1週~3月第4週
3学期:4月第3週~6月第4週
ということで、9月7日からいよいよ新学期のスタートです。
子どもたちにどう挨拶しようか、先生たちにどう挨拶しようか、そんなことを考えながら配属先の初等教育省(Délégation)のデレゲ(délégué:委員長)に、7日の予定を聞いてみた。
私「マダム、7日の予定決まっていたら知りたいのですが。」
デレゲ「あぁ、もし子どもや先生が学校に来ていれば、いくつかの学校をまわっ
て挨拶に行くよ。」
私「・・・・・ん?・・・もし学校に来ていればって・・・??」
最初はデレゲの言っている意味が分かりませんでしたが、どうやら7日が登校日でも家庭の事情などで子どもが学校にいないことが多く、だいたい10日もすれば揃うそうですが、それまで先生たちは子どもが来るのを待つということでした。
その反対もあるそうです(・。・;)
その日事務所で、新学期子どもをどう受け入れるかという会議が行われました。
机にノートと辞書を置いて、準備ばっちり。
そして会議が始まった。
お金の話をしていました。公立小学校は無償であるはずなのに、どうやらそれは名だけで、実際は親や先生が学校運営に必要なお金を払っているようです。
やはりまだフランス語力がないので、話がいまいち分からずもやもや。
もう少し様子を知りたいとデレゲに話すと、翌日、オベック小学校という日本の支援で建てられた学校(Don Japonais:ドンジャポネ)で、ンバルマヨの先生が集まって同じく子どもをどう迎え入れるかを話し合う会議があるという情報をゲットしました。良い機会だと思い、それも参加させてもらうことにしました。
校舎の写真。
マダムデレゲはドンジャポネのような校舎をンバルマヨにもっと増やしたいと言っていました。
会議の始まりは先生の自己紹介で始まりました。結婚しているのか独身か、子どもが何人いるかというのを必ず入れて自己紹介していました。この国では子どもを持つことが非常に大切なことです。子どもの数も、8人とか10人とかが普通でした。数が多ければ多いほど先生たちの拍手が大きくなります。ちなみにヤウンデ滞在中お世話になったホストファミリーのパパの村の村長は、子どもが200人いるそうです(゚Д゚;) 一夫多妻制です。
話を戻しまして、先生たちの会議でも内容の中身はやはり「お金」でした。
また、先生が子どもに物や食べ物を売ったり、親がお金を持って学校に来て先生に成績を上げてくれとお願いをしたり(カメルーンでは成績が将来にかかわる)することもあるようで、それらの問題についても話し合っていました。
日本だと休暇中は各教科の研修に行ったり、セミナーに出たり、教材をそろえたり、行事の予定を組んだり色々ですが、国が違うと提起する問題や優先順位が違うようです。
新学期どのように子どもを受け入れるかを話し合う様子を見ることができて勉強になったし、それを紹介してくれたマダムデレゲにも感謝。
今日は、カメルーンの というよりは、いわゆる途上国の教育の問題を少し見たような感じもしました。
小さな画家さんたちのチャレンジ
マラリア疑惑で首都に上がり、一週間寝込んでいた間(あ、マラリアではありませんでした笑) に、Tさんからとても嬉しい報告がありました。
それは、「世界こども図画コンテストにむけて、孤児院の子どもたちにも絵を描かせてみよう!!」ということでした。
もう孤児院のパパと話をつけているとのこと。さすが、お仕事が早い。。。。
下書き途中の絵を見ながらカフェで軽く打ち合わせを済ませ、翌日孤児院へ行って続きをしました。
最初は落ち着きがなかったけれど、集中したら真剣な表情になって紙に向かっていたので、ちょっと驚きました。いつも大きな声を出して、音楽を流せば踊りだす子たちがこの様子。おーーーーって感じでした。
私のへたなフランス語での絵の具の使い方レクチャーも真剣に聞いてくれた子どもたち、、、ありがとう。。。。
集中して絵を描く子どもたち。
絵って面白いです。絵にも年齢によって表現や内容の発達道筋があるそうですが、世界どこでも幼児段階までは同じ道筋を通り、就学以降は学校教育やその国の文化によって異なってくるそうです。
なので、カメルーンの子たちの色彩感覚もやっぱアフリカンな感じがします。描くものもライオンやキリンなどの生き物、大きな木、赤い土、カラフルな花、アフリカのお家など。
学校には紙や絵の具を買う余裕がなく、教える先生もあまりいないそうです。 したがって日本の子どもたちより絵を描く経験が乏しく、筆の使い方や水の加減、表現の技法などが上手くできません。
孤児院の子どもたちにとって今回が初体験の筆や絵の具です!
ここにいる子たちはなんてステキな経験をしているんでしょう!(私はそういう経験をこれから学校にうまく広めなきゃいけませんが…。)
出展まであまり日がないので、今回は自由に描かせてみて、絵を楽しんでもらえたら、良い経験になったら、とTさんと話しています。
それでも、やはりここにも小さなピカソがいました。きっと回数を重ねて感覚をつかんでいくと、ぐんと違ってきそうな気がします。
全員が無事に絵を完成させられるように、あわよくば出展できるように、これから見守っていきたいと思います。
孤児院と子どもたち
家から数分歩いたところに、スイス資本の小さな孤児院があります。
そこへはもうスイス人ボランティアが来ておらず、今はおそらく資金のみの支援になっています。
私がその孤児院を訪れたのは、8月5日に任地のンバルマヨへ派遣されて間もないころ。
一年前からすでにそこで活動されているもう一人の隊員Tさんに紹介され、毎週末一緒に孤児院に行っては子どもたちとダンスや歌を歌って遊んできました。おかげさまで、毎回本当に良い経験をさせてもらっています。
孤児院には3歳から中学生くらいまでの幅広い年齢層の子どもたちが一緒に暮らしています。とてもかわいくて元気がよいのですが、すぐ喧嘩する、約束を破る、自己中心的な態度をとるなど、倫理的なものが欠けている感じのところがあります。小学校ではそういうのは教えられないのでしょうか。
Tさんは遊びを通してそれらの指導を行いつつ、子どもたちと関わってこられたそうで、一年前と比べるとだいぶ成長したのだそうです。
孤児院を経営するパパもママもその息子も皆本当にやさしく、私たちボランティアをいつも温かく迎え入れてくれるとても良い雰囲気の孤児院です。もう数回行きましたが、私はすっかり気に入ってしまいました。
来月から学校と事務所が動き始め、私の活動も始まりますが、それでも毎週末、余裕があればみんなに会いにふらっと行こうと思います。2年間孤児院の子どもたちの成長を見守りつつ、一緒に成長していけたらいいなあ。
カメルーン紹介1
カメルーンの国旗です。
アフリカの色(緑赤黄)の国旗で、緑は繁栄の希望を、黄色は太陽とサバンナを、そして赤地に星はカメルーンが1つに統一したことを表しています。
日本との時差はマイナス8時間。フランスで乗り換え、19時間のフライトでした。 西にナイジェリア、北東にチャド、東に中央アフリカ共和国、南東にコンゴ共和国、南にガボン、南西に赤道ギニアに隣接しています。
カメルーンって、どんな国??なのかを簡単に紹介したいと思います。
地形
面積は日本の1.26倍の475,440㎞²、人口2,225万人の緑豊かな国で、「アフリカの縮図」と呼ばれるほど、アフリカ独自の地形や気候がそろっている面白い国です。
例えば、サバナ地帯である中部のアダマワ高地を境に、ステップが広がる北部と熱帯林に覆われた南部とに分かれており、北部 (ステップ気候、サバナ気候)から南部(熱帯雨林気候)に移動するに従い、気候が湿潤となっています。
またカメルーン火山列は、最高峰のカメルーン山のある海岸から北部で国を東西に横断する形で連なっており、ギニア湾から15km-150kmまで広がった海岸平野は、森林で覆われていて非常に暑く、世界で最も湿度が高い所があるそうです(Wikipedia参考)
ちなみに、北部の景色は格別だと現地の人から聞きました。一面に草原が広がり、ライオンやシマウマなどの動物が生息し、人々の住む村も非常にユニークで素敵だそうです。特にチャド湖に近いマンダラ山地には、高くそびえる奇岩で知られる観光地「ルムスィキ」があり、何かと私のみたい景色が北部に集中しています。残念ながら、現在ボコハラムの影響で北に行くことはできません。本当に、本当に、いろんな意味で残念です。
民族と言葉
1960年に独立を果たしたカメルーンの公用語は、フランス語と英語です。
カメルーンは10州(Région)、58県(Départements)に分かれていて、ナイジェリアと接でする北西州と南西州の2州は、元イギリスの委任統治領なので英語を話し、その他の8州はフランス領だったのでフランス語を話します。ドイツの保護領だった名残でドイツ語を話すところもあると聞きました。
南部と西部はファン族、バミレケ族、先住民族のバカ・ピグミー。北部はドゥル族、フラニ族などに分かれているそうですが、民族集団はなんと270以上あるそうです!!その分たくさんの現地語があります!!
これだけたくさんあると共通の言葉が必要なので、町の看板や人々の会話は公用語が使われています。ちなみに私の活動言語はフランス語。まだまだ上手く会話できないし何言われているのか分からないことが多々あります。このままでは活動もままならないので最近少しずつ勉強し始めました…。
宗教
宗教はキリスト教が約70%、イスラムが約20%、その他は土着の伝統宗教です。だいたいムスリムの人達は地域ごとに固まって住んでいるような気がします。来ている服などですぐ分かります。
ガボン近くでは、なんやら怪しい呪物崇拝の宗教があるらしいですが、詳しくはよく分かりません。でもあるそうです。。。
はじめに
2015年7月2日から中央アフリカに位置する国「カメルーン」に来て、約1か月半経ちました。
首都ヤウンデからバスで約50分。ジャングルをぬけると赤土の開けた広い町に着きます。そこが私の任地ンバルマヨです。これから2年間、ここで初等教育における情操教育を広めるための活動にあたります。
ちょこっと自己紹介。
ここに来るまでは大阪の小学校で少し先生をしていました。その頃の生活と比べると、見る景色、人、環境、流れる時間、何もかも全てががらんと違います。
活動内容としては、初等教育省に小学校教育隊員として派遣され、いくつかの小学校をまわりながら情操教育を普及するためのセミナーを開いたり、現地の先生と一緒に教材や授業を考えたりする予定です。といっても今は学校も事務所もバカンス(長期休暇)中なので、活動の準備期間になっています。
大学生のころからあこがれていた協力隊で、あこがれのアフリカの地で、しかもやりたかった情操教育に携われるというのは、本当に幸せなことだと感じています。
ここでこれからチャレンジ出来るのは、家族や友人、職場の先生方、子どもたち、周りの支えがあったおかげであり、感謝の気持ちでいっぱいです。
きっと思うようにいかないことがたくさんおきて、もしかしたら落ち込むことの方が多いかもしれません。そんな時は初心を思い出し、振り返る時間も必要になりそうです。
それでも、ここはアフリカ。
あせらず、ゆっくり、進んでいきたいと思います。
フランス語で書かれたタイトルÇa va aller(「上手くいくよ。」「なんとかなるさ。」 )はそういう気持ちから付けました。
軽く聞こえる言葉だけど、肩の力が入ってしまいがちな私にとって、とても大事な気持ちの持ち方です。
どのくらいブログの更新が出来るか分かりませんが、カメルーンのこと、任地での活動のこと、日常の書き留めておきたい出来事や気持ちなど、ここに記録していこうと思います。
どうぞよろしくお願いします^^